風俗営業許可申請とは

風俗営業を始めようとお考えの皆様、許可申請でお困りではありませんか?
風俗営業許可は複雑な手続きが多く、一般の方には分かりにくい部分が多いのが実情です。

行政書士の視点から風俗営業許可について詳しく解説いたします。これから開業をお考えの方、すでに営業されている方の参考になれば幸いです。

風俗営業許可とは何か

風営法の基本とその目的

風俗営業等の規制及び業務の適正化等に関する法律(通称:風営法)は、風俗営業の健全化を図り、善良な風俗と清浄な風俗環境を保持することを目的としています。

この法律が制定された背景には、風俗営業が社会に与える影響を適切にコントロールし、青少年の健全育成や地域の安全・安心を確保する必要があったことが挙げられます。

風営法では、特定の営業形態について許可制を採用しており、無許可営業は法律違反となります。つまり、該当する営業を行う場合は、事前に都道府県公安委員会から許可を得なければならないということです。

風俗営業に必要な許可の種類

風俗営業許可は、営業形態によって以下のように分類されています。

第1号営業(キャバレー、料理店等)
客席において客に接待をして、酒類の提供を伴う営業が対象となります。いわゆるキャバクラやスナック、料亭などがこれに該当します。

第2号営業(バー、酒場等)
客席が5平方メートル以下、または客席の照度が10ルクス以下で酒類を提供する営業です。小規模なバーや居酒屋の一部が該当する場合があります。

第3号営業(ナイトクラブ等)
客に遊興をさせる営業のうち、設備や営業方法により客の射幸心をそそるおそれのある営業が対象です。

第4号営業(マージャン店、パチンコ店等)
マージャン店やパチンコ店など、客に射幸心を起こさせるおそれのある遊技をさせる営業です。

第5号営業(ゲームセンター等)
ゲーム機を設置して客に遊技をさせる営業のうち、営業形態や設備により風俗営業に該当するものです。

それぞれの営業形態により、申請要件や必要書類が異なりますので、自分の営業がどの分類に該当するかを正確に把握することが重要です。

風俗営業許可の申請手続き

申請に必要な書類と準備項目

風俗営業許可の申請には、多くの書類と準備が必要です。主な必要書類をご紹介します。

基本的な申請書類 ※一例

  • 風俗営業許可申請書
  • 営業所の図面(平面図、立面図等)
  • 営業所周辺の見取図
  • 申請者の住民票の写し
  • 身分証明書(本籍地の市区町村発行)

法人の場合の追加書類 ※一例

  • 定款または寄附行為の写し
  • 法人の登記事項証明書
  • 役員全員の住民票の写し、身分証明書等

営業所に関する書類 ※一例

  • 営業所の使用権原を疎明する書類(賃貸借契約書等)
  • 営業所の構造設備を明らかにする書類

これらの書類は、不備があると受理されませんので、事前の入念な準備が必要です。特に図面関係は専門的な知識が必要で、一般の方には作成が困難な場合が多いのが実情です。

申請手続きの流れ

風俗営業許可申請の一般的な流れをご説明します。

1. 事前相談・調査
まず、営業予定地が風俗営業の営業可能地域かどうかを確認します。学校や病院、住宅密集地域等の周辺では営業できない場合があります。

2. 必要書類の準備
前述の必要書類を揃えます。この段階で最も時間がかかることが多く、書類不備を避けるためにも慎重に進める必要があります。

3. 申請書の提出
管轄の警察署生活安全課または都道府県公安委員会に申請書類を提出します。この際、申請手数料も同時に納付します。

4. 調査・審査
提出後、警察による現地調査や書類審査が行われます。通常、この期間は1〜2ヶ月程度かかります。

5. 許可証の交付
審査に通過すると、許可証が交付されます。この許可証を受け取って初めて営業開始が可能となります。

申請から許可まで、スムーズに進んでも2〜3ヶ月程度は見込んでおく必要があります。

申請にかかる費用と相場

風俗営業許可申請にかかる費用について説明します。

公的手数料

  • 新規許可申請手数料:24,000円(都道府県により異なる場合があります)
  • 各種証明書発行手数料:数百円〜数千円

その他の費用

  • 図面作成費用:数万円〜十数万円
  • 各種書類取得費用
  • 現地調査等の交通費

自分で申請する場合でも、最低でも5〜10万円程度の費用は見込んでおく必要があります。専門家に依頼する場合は、これに加えて報酬が発生します。

行政書士に依頼するメリット

専門知識を有する行政書士の利点

風俗営業許可申請を行政書士に依頼する最大のメリットは、専門知識と豊富な経験を活用できることです。

法令への深い理解
風営法は複雑で、頻繁に改正も行われます。行政書士は常に最新の法令情報を把握しており、適切な申請を行うことができます。

書類作成のプロフェッショナル
許可申請に必要な図面や書類の作成は、専門的な知識と技術が必要です。行政書士であれば、要件を満たした正確な書類を作成できます。

手続きの効率化
経験豊富な行政書士であれば、申請手続きを効率的に進めることができ、許可取得までの期間短縮が期待できます。

トラブル対応力
申請過程で問題が発生した場合でも、行政書士であれば適切な対応策を提案し、問題解決に導くことができます。

トラブル回避のためのサポート

風俗営業許可申請では、様々なトラブルが発生する可能性があります。

書類不備による申請遅延
書類に不備があると、補正や再提出が必要となり、許可取得が大幅に遅れる可能性があります。行政書士に依頼することで、このようなリスクを最小限に抑えることができます。

営業所の立地問題
営業予定地が規制対象地域に該当していた場合、営業開始ができなくなってしまいます。事前の調査により、このような問題を回避できます。

構造設備の基準不適合
営業所の構造や設備が基準を満たしていない場合、改修工事が必要となります。設計段階から関与することで、無駄な費用を避けることができます。

費用対効果を考えた依頼方法

行政書士への依頼費用は決して安くありませんが、以下の観点から費用対効果を考えることが重要です。

時間コストの削減
自分で申請する場合、書類収集や作成に多大な時間がかかります。その時間を本業に充てることで、行政書士への報酬以上の収益を得られる可能性があります。

失敗リスクの回避
申請に失敗した場合、再申請には追加の費用と時間がかかります。最初から専門家に依頼することで、このようなリスクを回避できます。

長期的な関係性の構築
許可取得後も、更新手続きや法令改正への対応など、継続的なサポートが必要です。信頼できる行政書士との関係を築くことで、長期的なメリットが得られます。

自分で申請する場合の注意点

風営法を理解するための情報源

自分で申請を行う場合は、まず風営法について正しく理解することが重要です。

公的な情報源の活用
警察庁や各都道府県警察のホームページには、風俗営業に関する詳細な情報が掲載されています。これらの公式情報を必ず確認してください。

解説書籍の活用
風営法に関する解説書籍も多数出版されています。ただし、法改正により内容が古くなっている場合があるため、最新版を選ぶよう注意してください。

行政機関への相談
管轄の警察署では、申請前の相談を受け付けています。疑問点があれば、遠慮なく相談することをお勧めします。

申請の際に気をつけるべきポイント

自分で申請する際は、以下の点に特に注意してください。

書類の完全性
提出書類に不備があると、申請が受理されません。チェックリストを作成し、一つずつ確認することが重要です。

図面の正確性
営業所の図面は、実際の構造と完全に一致している必要があります。測量ミスや記載漏れがないよう、細心の注意を払ってください。

法令への適合性
営業予定地が規制地域に該当していないか、構造設備が基準を満たしているかなど、法令適合性を徹底的に確認してください。

期限の管理
申請から許可まで時間がかかるため、営業開始予定日から逆算して、余裕を持ったスケジュールを組むことが重要です。

風俗営業許可の維持

許可維持のための遵守事項

風俗営業許可を維持するためには、以下の事項を遵守する必要があります。

営業時間の遵守
風俗営業には営業時間の制限があります。深夜0時(一部地域では1時)以降の営業は原則として禁止されています。

年少者の立入禁止
18歳未満の者を客として立ち入らせることは禁止されています。年齢確認を徹底し、未成年者の入店を防ぐ体制を整えてください。

従業員の管理
従業員に対する適切な指導・管理が求められます。接客マナーや法令遵守について、定期的な研修を実施することをお勧めします。

帳簿の記録・保存
営業に関する帳簿の記録・保存が義務付けられています。正確な記録を心がけ、必要な期間保存してください。

よくある質問Q&A

行政書士に依頼するのはどのくらいの費用か?

風俗営業許可申請を行政書士に依頼する場合の費用相場をご説明します。

一般的な報酬相場

  • 新規許可申請:15万円〜30万円
  • 変更届出:3万円〜10万円

費用に影響する要因

  • 営業の種類(1号〜5号営業)
  • 申請の複雑さ
  • 図面作成の必要性
  • 地域による違い
  • 物件の広さ

費用は事務所により異なりますので、複数の事務所に見積もりを依頼することをお勧めします。ただし、安さだけで選ぶのではなく、実績や信頼性も重視してください。

風俗営業許可はどれぐらい難しいのか?

風俗営業許可申請の難易度について、率直にお答えします。

申請の複雑さ
風俗営業許可申請は、他の許可申請と比較して非常に複雑です。必要書類が多く、専門的な知識が必要な部分が多いのが実情です。

審査の厳格さ
風俗営業は社会に与える影響が大きいため、許可審査は厳格に行われます。書類の不備や法令不適合があれば、容赦なく不許可となります。

成功のためのポイント

  • 事前の十分な調査・準備
  • 正確な書類作成
  • 法令の完全な理解
  • 適切な営業所の選定

一般の方が自分で申請することも可能ですが、相当な時間と労力が必要であることは覚悟しておいてください。

行政書士と契約する際の注意点

行政書士との契約時に確認すべき重要なポイントをお伝えします。

契約書の内容確認

  • 業務内容の明確化
  • 報酬額の詳細
  • 支払い時期・方法
  • 責任の範囲
  • 契約解除の条件

コミュニケーション
申請期間中は密な連絡が必要です。レスポンスが早く、説明が分かりやすい行政書士を選びましょう。

アフターサポート
許可取得後のサポート体制についても確認してください。更新手続きや法令改正への対応など、継続的なサポートが期待できるかが重要です。

料金体系の透明性
追加費用が発生する条件について、事前に明確にしておきましょう。後から高額な追加料金を請求されるトラブルを避けることができます。

まとめ

風俗営業許可申請は、複雑で専門性の高い手続きです。自分で申請することも可能ですが、多大な時間と労力が必要であり、失敗のリスクも伴います。

行政書士に依頼することで、これらのリスクを回避し、確実かつ効率的に許可を取得することができます。費用はかかりますが、時間コストやトラブル回避を考慮すると、十分に価値のある投資といえるでしょう。

風俗営業許可に関してご不明な点がございましたら、お気軽にご相談ください。